発達障害や天才児・秀才児は紙一重?

最近よく聞かれるギフテッド児について、書いてみます。

一般的には「満遍なく全て優秀に出来る子」「大人顔負けの天才児」のイメージが強いですが、クラス30人居たら1~2人が該当するのではないか、高IQ130以上ある子などなど言われています。
半分くらい当たっていそうで、間違っています。
ギフテッド児も、精度というか個人差がとても大きく、スーパー天才児でテレビに取り上げられるような子も居れば、周りよりちょっと出来るタイプの子もいます。
IQが高ければギフテッド児とは言えず、MENSA会員全員がギフテッドとも言えません。
子どもの地頭は遺伝要素が大きいとも言われるので、裕福で高学歴な家庭で育つ子も多いのは一つの特徴です。

竹成音楽教室では、ギフテッドっぽいな~という子が2人在籍しています。
完全に2Eタイプで発達障害を伴った子は、絶対音感を持っています。私が弾いた音を見なくても再現できたり、コードを覚えたりしますが、身体特性や発達特性から、めちゃくちゃピアノがうまいかというと、そうではありません。。。
もう一人は典型的なギフテッドで頭の回転が速く、語彙力理解力も早いタイプで、練習も少しすれば出来ます。こちらもピアノがめちゃくちゃ上手いかと言うと、テクニックまでの修得して弾きこなせばうまくなりそうという感じです。
どうでしょう、ギフテッド児ならピアノをコンクールに出て入賞するぐらい上手いと思ってませんか?
高学歴・高IQだけどピアノが抜群に上手いというわけではないのは、やはりピアノは練習が必要なので秀才型でコツコツ努力するタイプが報われる習い事です。

十年前にも四日市高校や、京都大学に進学した生徒が居ますが、ギフテッドだったかと聞かれると努力でコツコツしていたなぁと思います。センスある子は何人も居ましたが、現代で話題になるほどではないのは、ギフテッドの考え方や理解がなかった時代だったからかも。
今いる生徒さんたちが、どこへ進学するのかはわからないけど、この才能が花開く教育を受けられると良いなぁと思います。

そして、何故このギフテッドについて書くのかと言えば、我が家の息子が発達障害グレーゾーンではなくギフテッド2Eであることが、WISC-IVの検査を受けてわかりました。
以前、受けたK式発達検査でも凸凹がありましたが、WISC-IVでも凸凹は埋まらず……知覚推理がぶっちぎりの数値を叩き出して参りました。
親としては、「まぁ……そうだろうな」という予測結果です。

息子、まだ年長の6歳児なのですが。
・平仮名・カタカナ・アルファベット(大文字・小文字)・ローマ字をマスターしており、漢字も気に入ったものから覚える(それが中高生レベルの漢字でも書ける)。書体フォントを変えて書くことが出来る。
・足し算・引き算・掛け算ができる。掛け算は16×2などの九九以上も覚える。1億・1兆・1京なども覚え、一時期無量大数まで覚えることにハマる。K(10の3乗)、M(10の6乗)、G(10の9乗)も理解。ローマ数字も読める。小数点の読み方がわかる。
・時計を秒まで書き、読むのも24時間表記がわかる。前述から数字がローマ数字の文字盤でも読める。
・カレンダーを書く。2月のうるう年の理解、4・6・9・11が30日しかないこともわかり、突然2032年のカレンダーを一年分書いて、保育園の先生の度肝を抜く(他の年から順番には書いてない)。サヴァン症候群の子が得意のようなカレンダー計算に近い。
・月と太陽を毎日観察。宇宙の惑星の並びや大きさを覚え、天気予報を毎日チェックする。降水確率と風速予想をチェックし、確率パーセントは棒グラフ化できる。
 こんな感じで、人生何周目なのかの知識力で親は一切教えておらず、訊かれたら一緒に調べたり表をダウンロードしてみたり、ひたすら表を書いて覚えたり、電卓叩いたりと……グラフや図形を一杯書いています。
 そんな出来るように見える息子ですが、出来ないこともあります。
・自分の気持ちを発言できない。訊かれたことと全く違う回答をすることもあり、耳からの情報がうまく伝わらない。
・手指の力が弱く、左利きのせいか生活に必要な「袋を開ける」「箸を使う」「引っ張る」「着替える」「ひっくり返す」という動作が苦手。
・ルーティンから外れた行動や、注目されるなど、何か違うスイッチが入ると緊張して話せなくなり固まる。大きなパニックはないが、自傷行為に走ることもある。
 最初はどうしても出来ないことに注目がいきがちで、発達障害グレーゾーンだなぁと感じていました。
 文字を覚えたり、数字に興味を持ったのも3~4歳でしたが、出来る子は出来るし、それが突出して凄いことだとは感じてなかったのですが、書体フォントを変えたり、カレンダーとローマ字・ローマ数字を覚えだした頃には、これは単なるグレーゾーンではないなと思いました。

 息子が言葉を話すようになったのも、発声がしっかり出来て単語の理解が出来てからだったので、二語文・三語文になるのも早かったので、言葉の療育に行くか悩んでいる時でした。
 本人の知識的な所と、精神的なところがアンバランスで、理解できるけど言葉にする説明力やアウトプット能力がしっかり出来るまで話さないと決めているような気がします。

 就学相談二回目が今度あるのですが、本人とも相談して1年生のうちは支援級を希望しています。これだけ出来れば通常級で良いんじゃないかと思うが、出来すぎて浮きこぼれになる事を考えて、本人の気持ちを優先しようと決めました。
 いつか支援級でなくても自分で対応できる、普通級でいける自信がついたら普通級でも良い気がする。
 ギフテッド教育について日本も去年から税金をかけて討論されるようになったけど、整備は何年後になるんでしょうかね。我が家のようにトンビが鷹を生んだ状態のギフテッド児を公立学校で支援してもらえるのでしょうか。
 孫正義財団は、めちゃめちゃずば抜けてないと支援してもらえないですし、翔和学園は膨大な学費が必要です。県内の私立学校という手もありますが、普通階級の一般人にはハードルが高すぎて難しいです。こういった状況の子を国が支援してくれるのか悩ましいところ。
 一斉横並びの教育ではなく、一人ひとりにあった教育が学校で受けられると良いのでしょうが、軍隊式の日本の学校教育では根底から変えないと無理だろうなぁと思っています。
 結局、家庭でギフテッド児はサポートしないと埋もれる気がするので、私も今は勉強中です。

 ただ、ここからは愚痴になりますが。
 ギフテッドに関する情報がほとんど「商売」に利用されているので、有料会員にならないと情報を載せない所が多くて何だかなぁ……と思っています。人より出来ることが偉いわけではないのに。
 そして子どもを賢くさせたいギフテッドにさせたい(ギフテッドだと思いたい)親をカモにしている感じがして、そのあたりがこの子どもたちの実情理解できない原因な気がする。
 そして気軽に他人に相談できることでもないのが、親として辛いところ。大体言えば「自慢か?」「育てやすくて良い」「贅沢な悩み」と言われるのが現状。
 おそらく地域の保健師も理解できていないから相談の意味がなかったのは、ある意味今になってわかった気がする。
 しかし、生徒の保護者とついつい意気投合できる機会があったのはありがたいなと思いました。


 ということで、竹成音楽教室ではギフテッド児も受け入れております。ご安心ください。