令和のこどもたちは理解力と思考力が低下してきています。

多様性という言葉を都合の良いように扱っているように、自分で考えて答えを出したり、人の言葉の意味を考えたりといった事が苦手です。

特にADHDと理解力・思考力低下の子どもたちの境目が専門家でも判断しにくくなってきているように思えます。環境や親の言葉がけ、行動によってもADHDの特性と似た症状が幼少期に形勢されやすいからでしょうか。

先回りしてしまう親の行動・気をつけたい言動もあります。

こどもが時間になっても行動しなかったりすると、「もう〇〇だから◇◇しなさい」「もう知らんでな」こういった言い方を躾けとして話す事が多いと思います。我が家の夫もよく言っていて、子どもに嫌われていますし、ますます言うこと聞きません。

私の場合、「何時に〇〇だから私は今から◇◇します。あなたは何時にしますか?」と子どもに主導権を渡すようにしています。

レッスンの場合だと、「発表会が9月にあります。8月にリハーサルをするので、弾きたい曲を4月に決めて5月6月で譜読み、7月8月には両手で演奏したいと思うんだけど、〇〇君はいつまでに弾きたい曲を決めますか?」といった具合で具体的かつプロセスの見える化を打診します。

「もう知らんでな」に関しては、言ったからには無視を決め込んでいれば良いですが、大抵そう言っておいて手を差し伸べていると、子どもはこの言葉が意味ないと学習します。ダブルバインドと言って子どもが混乱する言動なので、教育者でこの手法を使っている指導者は、良い指導者とは言えません。自己責任というつもりで言っているでしょうが、子どもは責任をまだとれるような心身が育ってませんからね。

私はこの「知らんでな」は大人に対して更に絶縁したい人へ告げる最終勧告なので、子どもに使ったことないです。似たような表現をするなら「練習は〇〇ちゃんが上手になりたければ、練習する事です。練習しなくても上手になる方法があるなら、私が知りたいし、そのような方法があったら、みんながピアニストで私のようなピアノ講師も必要ないんじゃないかな?」と考えさせます。

先回りや決めてあげる言動で育つようになると、子どもたちは自分で考える事を放棄します。

ワークをしていても答えが何になるのか、1問ずつ「合ってる?間違ってる?」と自信がなさそうに訊いたり、答えすら書いてくれなかったり、同じ要領で解く問題も説明しないと解きません。「どんな感じがする音かな?」と問いかけても類似した事象の音を想像せず、語彙もないので言葉に出てきません。そして四分音符がなぜ四分音符なのかという疑問すら持ちません。

日本語で楽譜を習うと、沢山の疑問が出るはずなんですよ。だって四分音符が1拍で全音符が4拍……漢数字と長さが違うって、意味わからないでしょ?

英語だと全音符はwhole Note、四分音符はquarter Note、コレならわかるよね。英語の全音符は一つの丸い音符、四分音符は4分の1の音符。日本語だと全っていう漢字がわかりにくくさせていて、理解が出来ない。

でも、なんでそういう漢字を使って表すのかと、疑問に思ったり、分数を習ってきて、「そういう意味かぁ!」と合点が行く子の割合はとても低い。大人に説明して納得出来るレベル。。。

時々英語の方が感覚的にわかりやすいのになぁと思う事もある。日本語って難しい。大人がかける子どもへの言葉も、これと同じで昔のように古臭い軍隊式な声かけや脅し教育は令和の子には通じないし、このままではますます考えない子どもになっていく。

この話は長くなりそうなので、続きはまた今度。